相続土地国庫帰属制度とは
2023年4月に始まった制度で、相続や遺贈によって土地を取得した方が、一定の要件を満たせばその土地を国(国庫)に引き取ってもらえる仕組みです。「いらない土地だけを手放す」ことができる点が、プラスの財産もマイナスの財産もまとめて放棄する相続放棄とは大きく異なります。相続放棄そのものについては「相続放棄が過去最多に」のコラムもあわせてご参照ください。
引き取ってもらえる土地・もらえない土地
すべての土地が対象になるわけではありません。以下のような土地は却下・不承認の対象になります。
- 建物が建っている土地
- 抵当権など担保権が設定されている土地
- 境界が明らかでない、他人と争いのある土地
- 通路など他人に使用されている土地
- 崖地や有害物質で汚染された土地など、管理に過分な費用・労力がかかる土地
糟屋郡は山林や田畑を相続されるケースも多い地域です。まずは対象になりそうか、法務局や専門家に相談してみるのがおすすめです。
費用はどれくらいかかる?
申請には土地一筆あたり14,000円の審査手数料がかかります。さらに承認された場合、10年分の土地管理費用に相当する「負担金」を別途納める必要があり、金額は土地の所在・地目・面積によって個別に算出されます。負担金は承認通知から30日以内に納付しないと、承認の効力が消えてしまう点にも注意が必要です。
手続きの流れ
申請は法務局・地方法務局の窓口へ相談のうえ、ご本人が行うのが基本です。書類審査・実地調査を経て承認されると、負担金の納付をもって土地の所有権が国に移ります。なお、最近の国の議論では、国が引き取った土地を民間へ売却しやすくするための評価額見直しも検討されており、今後さらに制度が動く可能性があります。
まとめ
使い道のない相続地を「とりあえずそのまま」にしておくと、固定資産税や管理の負担だけが続いてしまいます。相続土地国庫帰属制度はすべてのケースで使えるわけではありませんが、選択肢のひとつとして知っておく価値はあります。制度の詳しい適用可否や手続きについては、法務局や司法書士など専門家へのご確認をおすすめします。
糟屋郡で相続した土地の扱いにお悩みの方は、oota不動産の相続相談もお気軽にご利用ください。