共有名義とはどういう状態か
相続人が複数いる場合、遺産分割協議がまとまらないまま、あるいは「とりあえず平等に」という考えから、不動産を法定相続分どおりに共有名義で登記するケースは少なくありません。この場合、実家は兄弟姉妹全員の共有財産となり、誰か一人の判断だけでは売却や大きなリフォームができなくなります。
共有名義の不動産で起こりやすいトラブル
共有名義には、主に次のようなリスクがあります。
- 売却や賃貸には共有者全員の同意が必要で、一人でも反対すると話が進まない
- 共有者の誰かが亡くなると、その持分がさらに次の世代に相続され、権利関係が複雑化する
- 固定資産税や管理費用の負担割合をめぐって意見が食い違う
- 共有者の一人と連絡が取れなくなり、手続きが止まってしまう
特に2代、3代と相続が重なると、共有者が十人以上に増え、「誰が権利を持っているのか分からない」という状態になってしまうケースも珍しくありません。
2026年4月からは住所変更登記も義務化されます
2024年4月に相続登記が義務化されたことに続き、2026年4月からは、登記されている住所や氏名に変更があった場合の変更登記も義務化されています。正当な理由なく怠ると、過料の対象となる場合があります。共有名義のまま放置していると、共有者それぞれの住所変更のたびに手続きが必要になり、管理の手間はさらに増えていきます。制度の詳細は法務局など専門窓口にご確認ください。相続登記の義務化については「相続登記の義務化、期限は目前?」、住所等変更登記の詳細については「登記簿の住所、引っ越し先のままになっていませんか?」のコラムもあわせてご参照ください。
共有状態を解消する主な方法
共有名義を解消するには、主に次のような選択肢があります。
- 遺産分割協議をやり直し、単独名義に変更する
- 共有者の一人が他の持分を買い取る
- 不動産全体を売却し、代金を分け合う(換価分割)
- 共有物分割請求により、裁判所を通じて解消する
どの方法が適しているかは、家族構成や不動産の状況によって異なります。判断に迷う場合は、早めに専門家へ相談されることをおすすめします。すでに共有名義になっている不動産の売却については「共有名義・借地権付き不動産を売りたい方へ」のページもご参照ください。
まとめ
共有名義での相続は、その場をまとめやすい一方で、将来の世代に負担を先送りしてしまう側面があります。実家が共有名義になっている、またはこれから相続を控えているという方は、元気なうちに家族で話し合いの機会を持たれることをおすすめします。
oota不動産では、相続登記や共有名義の解消を含めた相続相談を承っております。「うちの実家はどうすればいいのか」というご相談だけでも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。