住宅用火災警報器は、すべての住宅に設置が必要です
住宅用火災警報器(住警器)は、火事の煙や熱を感知して、音や音声で知らせてくれる機器です。消防法では、住宅の関係者は、市町村条例で定める基準に従って、住宅用防災機器を設置し、維持しなければならないとされています(消防法第9条の2)。新築住宅への設置は2006年6月から義務となり、既存の住宅も、各市町村の条例で設置が必要になりました。持ち家・賃貸、戸建て・マンションを問わず対象です。
消防庁によると、設置が必要な場所は、基本的に次のとおりです。
- 寝室:ふだん寝ている部屋(子ども部屋や、高齢のご家族の寝室も含みます)
- 階段の上部:寝室がある階の階段(1階の階段は除きます)
- 台所・ほかの居室:市町村の火災予防条例により、設置が必要な地域があります
寝室や階段に義務付けられているのは、煙を感知する「煙式」です。台所などには、熱を感知する「熱式」が向く場合もあります。お住まいの町で、どこに設置が必要かは、地域の消防本部・消防署にご確認ください。
設置から「10年」が交換の目安です
住宅用火災警報器は、火災を感知するために、24時間ずっと作動しています。消防庁は、その寿命は10年とされているとして、設置後10年を目安に交換するよう呼びかけています。古くなると、電子部品が劣化して、火災を感知しにくくなるおそれがあるためです。
新築住宅への義務化から、すでに20年近くがたちました。義務化のころに付けた警報器がそのまま残っているお宅では、交換の時期を過ぎていることが考えられます。本体や取扱説明書に書かれた製造年や、設置したときに記入した設置年月を、一度確かめてみてください。
点検は「ボタンを押す」だけ。ホコリの掃除も
警報器がきちんと動くかどうかは、点検ボタンを押す(機種によってはひもを引く)だけで確かめられます。正常なら、警報音や「正常です」などの音声が鳴ります。鳴らないときは、電池切れや故障が考えられます。
- 定期的に作動確認:春と秋の火災予防運動の時期など、日を決めておくと忘れにくくなります
- ホコリを掃除する:ホコリが付くと、感知しにくくなることがあります。掃除の方法は機種で違うため、取扱説明書をご確認ください
- 「ピッ」という音や音声に気づいたら:電池切れや故障を、音や光で知らせる機種があります。音の意味は取扱説明書で確認し、10年近くたっている場合は、電池だけでなく本体ごとの交換を検討しましょう
天井の高い位置にあるため、ご高齢の方が脚立に乗って作業するのは危険です。帰省のときに、ご家族が点検するのも一つの方法です。実家の点検については、「お盆に実家へ帰ったら?台風シーズン前の空き家点検と家族会議のすすめ」もご参照ください。
設置すると、被害はどのくらい違う?
消防庁は、2020年から2023年の失火による住宅火災のデータで、住宅用火災警報器を設置している場合は、設置していない場合と比べて、死者数と損害額は半減、焼損床面積は約6割減になっていると紹介しています。早く気づけば、それだけ早く逃げられ、初期消火や通報もしやすくなります。
より安心を高める機器として、ひとつの警報器が火災を感知すると、ほかの部屋の警報器も一緒に鳴る「連動型」があります(配線式と無線式があります)。2階の寝室で起きた火事に、1階にいる家族が気づきやすくなります。耳が聞こえにくい方には、音や光で知らせる補助の装置もあります。
賃貸住宅・空き家の場合は?
- 賃貸住宅にお住まいの方:警報器がどこに付いているか、鳴らないときに誰が交換するかは、物件や契約によって異なります。電池切れの音や不具合に気づいたら、まず管理会社・貸主にご連絡ください。
- 賃貸住宅のオーナー様:入居者の入れ替わりのタイミングで、設置場所と製造年を確認しておくと、交換の時期を把握しやすくなります。
- 空き家・ふだん住んでいない実家:人がいないと、警報が鳴っても気づく人がいません。空き家の火災対策は、「寒くなる前に、実家・空き家の『冬支度』はできていますか?」で、火災保険の確認は、「火災保険の『保険証券』、どこを見ればいい?」や「火災保険・地震保険の選び方」で解説しています。
「消防署の方から来ました」の訪問販売に注意
消防庁は、住宅用火災警報器の悪質な訪問販売に注意するよう呼びかけています。「消防署の方から来た」などと言って、高額で販売する例が紹介されています。消防署の職員が、警報器を訪問販売することはありません。不審に思ったら、その場で契約せず、地域の消防署や消費生活センターに相談しましょう。住宅用火災警報器は、クーリング・オフの対象とされています。
まとめ
2026年の秋季全国火災予防運動は、11月9日から15日までの7日間です。暖房器具を使い始めるこの時期に、ご自宅や実家の警報器の「場所」「製造年(設置年月)」「点検ボタンで鳴るか」の3点を確かめてみてください。冬の住まいの安全については、「冬の寒さ対策とヒートショック予防」もあわせてご覧ください。
実家の管理や、「今の住まいを今後どうするか」のご相談は、oota不動産の無料相談やかんたん無料査定、実家のこと(相続のご相談)など、お気軽にお問い合わせください。
※本文は、消防法(e-Gov法令検索)、総務省消防庁、自治体の公表情報に基づく一般的な内容です。設置が必要な場所は、市町村の火災予防条例によって異なります。お住まいの地域の詳しい基準は、消防本部・消防署にご確認ください。機器の点検・交換の方法は、取扱説明書やメーカーにご確認ください。