固定資産税は「1月1日の所有者」に1年分かかる
固定資産税は、毎年1月1日(「賦課期日」といいます)現在、町の固定資産課税台帳に所有者として登録されている人に、その年度の1年分が課税されます。土地や建物は、通常、登記簿に所有者として登記されている人が、台帳に登録されます。都市計画税がかかる地域では、都市計画税も同じ考え方です。
そのため、年の途中で家や土地を売っても、その年度の税金は、町から売主さんに納税通知書が届き、売主さんが納めるのが原則です。買主さんが納税義務者になるのは、翌年度からです。固定資産税のしくみそのものについては、「固定資産税の基礎知識」もご参照ください。
売買では「精算金」で分け合うのが一般的
法律上の納税義務とは別に、不動産の売買では、引渡し日を境にして、引渡し日以降の期間に相当する額を、買主さんが売主さんに支払う形で分け合うのが一般的です。これを「固定資産税等の精算金」と呼びます。法律で決まっているものではなく、当事者どうしの取り決めのため、売買契約書に、精算の方法を定めます。
- 計算のイメージ:たとえば、年税額が12万円、起算日が1月1日、引渡しが7月1日の場合、7月1日から12月31日までの184日分(約6万円)を、買主さんが負担する計算になります(端数の扱いも、契約で決めます)
- 起算日:1月1日とする場合と、年度の始まりの4月1日とする場合があり、地域の慣行や取引によって異なるとされています。どちらになっているか、契約書で確認しましょう
- 税額がまだ分からない時期の契約:新しい年度の納税通知書が届く前に契約する場合は、前年度の税額を基に計算するなど、どの税額を使うかを、あらかじめ取り決めておきます
- 支払いの時期:引渡しのときに、残代金とあわせて精算することが多いです。買う側から見た諸費用の全体は、「家を買うとき、物件価格のほかにいくらかかる?」でまとめています
年末の引渡しは「1月1日」に注意
年内に引渡しと所有権移転の登記が済めば、翌年度の固定資産税は、買主さんに課税されます。一方、登記が年明けになると、1月1日現在の所有者は売主さんのままなので、翌年度の納税通知書も売主さんに届き、その分の精算も必要になります。
年末年始は、法務局や金融機関がお休みになる日もあります。年内の引渡しを考えている方は、日程に余裕をもって進めると安心です。年内と年明けで変わる税金の話は、「「年内に実家を売りたい」と思ったら?」もあわせてご覧ください。
売主:受け取った精算金は「売却代金」に含めて計算
国税庁の案内では、譲渡代金のほかに、譲渡した日から年末までの期間に対応する固定資産税・都市計画税に相当する額を受け取った場合、その額は譲渡価額(収入金額)に含めるとされています。「立て替えた税金が戻ってきただけ」と考えがちですが、確定申告で譲渡所得を計算するときは、売買代金に精算金を足して計算する点に注意が必要です。
売却したときの税金の基本は、「不動産を売却したときの税金(譲渡所得税)の基礎知識」をご参照ください。
買主:支払った精算金は「購入代金」の一部
国税庁の質疑応答事例(賃貸用アパートを購入したケース)では、買主さんが支払う精算金は、納税義務に基づく支払いではなく、当事者の合意に基づくものなので、購入した建物などの取得価額に含まれ、支払った年の必要経費に全額を入れることはできない、とされています。マイホームの場合も、将来売るときの取得費の計算に関わることがあるため、売買契約書や精算の明細は、大切に保管しておきましょう。
まとめ
固定資産税は「1月1日の所有者」に1年分がかかり、売買では、引渡し日を境に精算金で分け合うのが一般的です。起算日や計算方法は契約によって異なり、確定申告では、精算金を売却代金に含める点も見落としやすいところです。個別の税額の扱いは、税務署や税理士などの専門家にご確認ください。
oota不動産では、糟屋郡での家の売却や土地の売却のご相談をお受けしています。精算の方法や引渡しの時期など、気になることがありましたら、お気軽にお問い合わせください。
※本文は、地方税法(固定資産税の賦課期日・納税義務者)、国税庁の公表情報(タックスアンサー、質疑応答事例)などに基づく一般的な内容です。精算の方法は売買契約によって異なり、税金の扱いは個別の状況によって変わります。詳しくは、町の税務担当課、税務署、税理士などの専門家にご確認ください。